最近、多言語対応してますという飲食店のHPで、Google翻訳をサイト内に埋め込んでいるのをよく見かけます。確かにこのお店のことを訪日外国人が知っていたり、有名であれば自然検索されるので、問題ないかもしれません。
しかし、現状日本人しか訪れていないお店が「新規外国人客の集客」や「サイトの多言語化」としてGoogle翻訳をサイトに組み込んでも全く意味がありません。
その辺りを詳しく説明していきます。
Google翻訳をサイト内に埋め込むとは?
無料で翻訳ができる便利ツールですが、HPに埋め込むこともできます。導入方法は省きますが、こんな感じに表示されているのを見たことはないですか? Google翻訳をサイト内に埋め込むとこのように表示されます。確かにものすごく多くの言語が取り扱えるのは便利なのですが、色々問題が山積みです。
Google翻訳が使えない理由
①文脈にあった言葉ではない場合がある
これはよく言われていることですが、単語の翻訳であれば概ね問題なかったりしますが、文章の翻訳になった途端に残念な翻訳になります。
前回記事『あなたが依頼した翻訳会社は大丈夫?街で見かけたトンデモ翻訳』でも取り上げたように、「医療用マスク」を「仮面」の意味で訳していたものがありました。こういう文脈を無視した誤訳がGoogle翻訳ではよくおきます。
そのため、今まで何千件も通訳・翻訳を担当していたアドリンクスタッフたちは口々にこんな評価をしています。
・直訳のオンパレードで読めない・謎解きが始まる
それでも一応読むことはできますが、問題はこの後の②、③です。
②外国語に変換するとサイトが崩れて見にくい
画像はこのページをGoogle翻訳の中国変換をしたのですが、③が変な場所にありますよね。このように、字数が日本語と他言語では違うために1字だけが下の行に行ってしまったりとサイトが崩れて見えることが多いです。 ただ、これもまだ対応できなくはないでしょう。日本語サイトで余分に文字スペースをとってHPを作成すればそこまで問題ではないです。
③実質日本語サイトだから検索できない
一番の問題がこれです。
サイトに埋め込むGoogle翻訳の仕組みとしては、ブラウザ上で日本語サイトの文面だけを英語などの多言語に見えるようにしてるだけなので、日本語サイト以外は存在していません。
これがどのように問題になるかというと、サイトを制作する上で「このサイトは何言語で作っています」という宣言をするタグがあり、これにより検索エンジンはそのサイトの言語を感知します。つまり、日本語で制作していると宣言しているサイトが英語や中国語でヒットすることはありません。
ちゃんとした多言語対応サイトにするためには
言語ごとのサイト構築が安全
訪日外国人にちゃんと検索してもらいたい場合は英語サイト、中国語サイトというように、分ける必要があります。
そうすれば、上記のような問題は起こりません。
しかし、コストはかなりかかってしまいます。HPを言語ごとに作るので、言語の数だけ料金が増加します。
Google翻訳が使えるパターン
外国人がもうすでにアクセスし始めている場合
外国人にとって有名店であれば、お店を直接検索してもらえます。もし、サイト内の翻訳としてGoogle翻訳を使うならギリギリ伝わるため、それでも良いかもしれません。
また、海外の雑誌やツアーに店舗を掲載されて自社サイトへの外国人の直接流入があり、せっかくの海外からのお客さんを逃さないために性急な多言語での対応が必要! などの、急ぎの要件には使い勝手は良いです。
Google翻訳が使えないパターン
これから外国人集客を図る場合
Google翻訳のように手軽で無料というのは魅力的ですが、これから訪日外国人にもっと自社サービスを知ってもらいたいというような時にはそもそも検索に引っかからないので、あまり使えません。 コストはかかってしまいますが、言語ごとのサイト構築をした方が無難です。そうすればしっかり検索結果に出てくるようになります。
結局何を求めるのか次第
ご利用に合ったHP制作を進めていきましょう。アドリンクでもどちらでもニーズに合わせた対応をさせてもらっています。
多言語化サイトを考えている方は気軽に、こちらからご相談ください。
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