【翻訳業界】”安い”に流れがちなコンペ形式とリスク

神奈川県の中学校で「まずい給食」を導入した給食事業が問題になっています。これは学校給食の業者は競争入札で決定したようです。コンペ形式の場合、質の高さよりも結局入札額が一番安いところになってしまうことがよくあります。このようなことが翻訳業界でも起こっています。

翻訳のコンペ形式の採用条件

①ネイティブチェックで自然な言葉になっているかどうか
②しっかりと多言語対応できるかどうか
③チェック体制はどのようになっているか
④価格
 このような採用基準が多いです。ただ、採用基準は良いのですが、それを判断する人が誰なのかによって高いリスクを背負うことになります。理由を見るとなぜ価格に偏るのかがよくわかります。

なぜ価格に偏るのか?

1、専門家が判断していない

専門機関が判断するのではなく、専門家以外の担当が判断するため、上記の採用条件①②③を判断する基準がなく、④の価格だけを見て判断することが多いです。これは翻訳だけの話ではなく、他のコンペなども同じです。そのため、コンペは安いだけのとこに決まることが多いです。

2、そもそも翻訳は簡単と思われている

翻訳は2ヶ国語話せたら問題ないと思われています。前回の記事でもあるように、これは間違いです。母国語だからと言って翻訳する言葉選びのセンスがあるかは別の話です

3、価格が安いリスクと利点をわかっていない

確かに価格が安いのは魅力的ですが、なぜ安くできるのか? ここを理解できていないと無駄金をはらうことになります。

安い翻訳業者とはどういうものか?

①翻訳するだけ

日英翻訳の場合、日本語の文章をそのまま英語翻訳をして終わりとなります。

②チェック体制は特にない

チェック体制を整えるためには複数人の翻訳者を必要とします。そのため、人件費がその分かかってしまうのですが、安い翻訳会社はここを省いていることが多いです。

③クラウドソーシングが多い

複数人の翻訳者を集めて、翻訳業務を行なっている会社はすごくたくさんありますが、このほとんどがチェック体制を置くことができていません。クラウドソーシングでチェック体制つくるのは難しいようです。

価格だけを見て、決めた場合のリスク

意味は通っているが、伝わらない翻訳がよくあります。

『【翻訳事例】ただ翻訳をしただけでは伝わらない?アドリンク流解決策』でも書いたように、意味はあっているが相手の国の文章とはあっていなかったり、日本では当たり前のことだが海外では違ったりなどで文化の違いによる差異に対しての説明不足が多い印象です。

そうなると、再度日本語文章を作り直し、翻訳してもらうことになります。当初予定の2倍の金額か時間が多くかかっってしまいます。ちなみに、行政に限らず、民間でもよくあります。アドリンクに持ち込まれる案件でもこの再度の翻訳が多いです。

まとめ

リスクをきちんと把握した上で最安価を選ぶ場合は問題ありません。しかし、特に何にも考えずに、価格だけをみて選ぶのはお金の無駄になります。

そのため、コンペ形式で実施するのであれば、詳しい専門家と一緒に判断されることをオススメします。