翻訳をただ機械的に行うと何となくでは意味が伝わるが、正確には伝わらないことがよくあります。
先日、中国語で鉄瓶と急須の説明の翻訳をしたが、なぜか訪日中国人に伝わらず何度も説明をしなければいけなくて困っていると依頼を受けました。
その例を参考に説明していこうと思います。
翻訳したのに伝わらない
ある雑貨屋さんで、鉄瓶と急須を扱うお店からの依頼でした。
鉄瓶と急須が中国で人気で爆買いが取り出されていた時は1人で何十個も買って行く人もいたようです。今は少し落ち着きましたが、今でもよく訪日中国人を筆頭にお店を訪れるため、翻訳を違う会社に依頼し、言語対応ができるようにしたようです。
しかし、伝わっていないのか「違いがわからない」、「なぜ鉄瓶には火をかけれて急須はだめなのか?」など質問が絶えないため困っていたところ、アドリンクを見つけて依頼されました。
何が問題だったのか?
中国人スタッフに原因究明をしてもらうとすぐにその理由がわかりました。
1.急須と鉄瓶の違いの説明文が少ない
そもそも鉄瓶と急須って、みなさんはどんな違いがあるか正しく理解していますか? 恥ずかしながら筆者はよくわかっていませんでした。違いについて触れていきましょう。
①火をかけれるかどうか
確かに同じく茶を入れる道具ではあるが、最大の違いは鉄瓶は火をかけれるが、急須ではできないということです。正確に言うと、例えば、南部鉄器の急須でいうと中をホーロー加工しているため、加熱するとそれが剥がれてしまう恐れがあります。そのため、急須には火をかけてはいけないそうです。
②大きさ
大きさにも違いはあります。南部鉄器の場合、見た目はほぼ一緒ですが、1kg以下を急須、1kg以上を鉄瓶とされています。
2.中国語ではどちらも同じ漢字
中国語では鉄瓶と急須は同じ漢字を使い、『茶壺』を当てます。普通の鉄瓶と急須であれば、名前が同じでも外観で違いもわかるかもしれませんが、南部鉄器だと同じような外観なため判別が難しくなります。そのため、素材などの説明文が余計に必要になります。
今回の場合は鉄瓶と急須がそのまま使われていました。前に依頼した翻訳会社の雑な仕事っぷりがわかります。
今回のケースの問題点まとめ
①素材の詳細がなかった②鉄瓶と急須の違いがなかった③「鉄瓶」、「急須」とそのままの漢字を使っていて中国語ではなかった
これらが原因で伝わらなかったようです。
特に、③のようなことは翻訳業務になれていないとよく起こります。日本に慣れ親しんでしまうと日本でしか通じない漢字なのか、それとも中国でも伝わるのかがわからなくなってしまいます。
アドリンクが翻訳し直した後
先ほどの問題点をもとに修正したところ、問題なく伝わって、今ではほとんど質問がこなくなったそうです。
翻訳におけるアドリンクのこだわり
①正確な翻訳だけでなくネイティブが見ても自然な翻訳
正確な翻訳は当たり前です。その上で違和感なく、すっと読める文章になっているかが重要です。
②より良い文章の提案
文章として伝わらないものであれば、より良い文章の提案もします。原文が伝わりづらいものであれば、翻訳しても結局伝わりづらいものです。それでは意味がありません。私たちは意味のある翻訳を提供を心がけています。
③精密なチェック体制
- ネイティブと校正・校閲の2者でチェック
- 翻訳者、ネイティブ、校正・校閲の3者と議論しつつ修正
このように、他の翻訳会社よりも数段念入りなチェック体制を整えています。
まとめ
安くて早い翻訳会社は人件費を削ってチェック体制が整っていないところが多いです。そのため、“意味はあっているが、意味がない翻訳”になっていることがよくあります。費用と納期の兼ね合いだと思いますが、せっかくお金をかけて翻訳するのであれば、正確で“意味のある翻訳”にしませんか?
アドリンクではいつでもお見積もりや翻訳のご相談をお受けしています。
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