2016年にカジノ法案(IR推進法案)が可決されてから、ニュースでもよく耳にするようになりました。
ただ、皆さんご存知ですか? 世界では日本は世界最大のギャンブル国と言われています。そんな日本でカジノは本当に必要なのか、インバウンドの効果を中心に調べてみました!
IR促進法案とは
カジノを中心に宿泊施設、会議施設、テーマパーク、商業施設などを一体的に整備する統合型リゾート(Integrated Resort:IR)の設立を推進する基本法。安倍晋三政権は成長戦略の一つとして民設民営のカジノ解禁を掲げている。安倍首相は「外国人観光客が増える中、ビジネスだけでなく、家族も楽しむことができる」と述べ、訪日客誘致につながるとの考えを強調した。
参考コトバンク
世界のカジノ収益ランキングと売り上げ構造
ここでは、世界のカジノ収益ランキングを見ていきましょう。日本はどの国のカジノを参考にすればよいのでしょうか?
3位 シンガポール
シンガポールは現在2つの政府公認カジノがあります。アジアにおいては売上高第2位を誇っています。 売上:約6000億円(2015) 収益構造は、カジノが50%で、飲食・ショッピング、ショー・イベント、宿泊でそれぞれ約17%です。バランスが取れた収益モデルになっています。
2位 ラスベガス
カジノ=ラスベガスのイメージを持っている方も多いと思いますが、ラスベガスは2位でした。 売上:約1兆3000億円(2015) カジノが4割を占め、飲食・ショッピング、ショー・イベント、宿泊は、15%、30%、15%です。 やはりエンターテインメントの本場であるラスベガスはカジノだけでなく、ショーやイベントにも力を入れているようです。
1位 マカオ
2年連続で収益は減少しているのにも関わらず、堂々の1位にランクイン! 売上:約3兆4790億円(2015) 収益は、カジノが約65%を占め、飲食・ショッピング、ショー・イベント、宿泊でそれぞれ約11%です。 収益ランキング1位のマカオは、カジノが一番の収益原となっています。
日本のギャンブル事情
先ほどの述べたように、日本は世界最大のギャンブル大国です。世界のギャンブル機の約60%が日本にあるとされています。 計算すると、人口28人あたりにギャンブル機1台あります。 また、日本は世界で最も多くギャンブル依存症者を保有しています。 既にギャンブル市場を持っている日本に、さらにカジノは必要なのでしょうか?疑問なところです。
インバウンド効果とは
カジノがもたらすインバウンド効果について調べてみました。
経済効果
調査によると、日本国内の3カ所にIRを誘致した場合、経済効果は年間2兆1千億円です。 宿泊施設や他のリゾート、小売り・飲食業などへと恩恵をもたらし、雇用を造り出し、税収の増加に繋がることが期待されています。
訪日客が求めることと一致
(出典:アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査 平成26年)
日本政策投資銀行がアジア8地域の訪日外国人を対象に行なった調査によると、「日本旅行で不満だった点は何ですか?」という質問に対して、 「ナイトライフ(バーやクラブ・ナイトマーケット等)体験」という回答が5番目に登場しています。 そして、約15%の訪日客がナイトライフ体験の不足を挙げています。 国籍別では 、タイ、インドネシア、マレーシア、香港出身の訪日旅行者はアジア地域の中ではナイトライフへの不満が比較的高いことが伺えます。 カジノ誘致が成功すれば、彼らのナイトライフ体験も充実し、日本旅行の満足度は上がるかもしれません。
まとめ
国によってカジノの収益構造が違うということが分かりました。 日本はどの国をモデルにしていくのか、そもそもカジノ誘致は可能になるのかが今後気になるところです。
参考
http://bigissue-online.jp/archives/1048908316.html
https://www.nikkei.com/article/DGKKASDG15H0I_V11C16A2CC0000/
http://www.dbj.jp/pdf/investigate/etc/pdf/book1411_01.pdf
http://www.sankei.com/economy/news/161204/ecn1612040012-n1.html
http://konnomasahiko.com/id/3449
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