『平成29年9月の訪日外客数』と『平成29年7-9月期の訪日外国人消費動向』が出ました。今回は何と言っても、9月の記者会見で観光庁の田村明比古長官が発表した通り、最速での訪日外国人の2000万人突破でしょうか。それぞれのデータを見ていきましょう。
平成29年9月の訪日外客数
2017年9月の訪日外客数は、前年同月比18.9%増の228万人、9月として過去最高となりました。また、9月15日で累計2000万人突破、9月までの累計は 2,119万人となりました。これは過去最速での更新となります。
平成29年1−9月と前年度の月別訪日外客数の推移
平成29年1−9月と前年度の月別訪日外客数の伸び率
伸び率を見ると、今のところ去年の訪日外客数を一度も下回らず、1-9月の平均伸び率が17.9%となっています。この伸び率のままいくと、2017年度の訪日街客数は2800万人を超えることが予想できます。
2017年9月訪日外客数(JNTO推計値)
9月はビザの規制緩和されたロシアの増加率がすごいです。また、ベトナムの伸び率も高く30%を超えています。
出典:日本政府観光局(JNTO)より
平成29年7-9月期の訪日外国人消費動向
訪日外国人全体の旅行消費額
出典:日本政府観光局(JNTO)より
この図を見ると平成27年の爆買いが話題になった時よりもさらに多くの消費が促され、右肩上がりで成長を続けているのがよくわかります。
訪日外国人1人当たり旅行支出
中国の消費総額は他を圧倒する5432億円。2番目の台湾に4000億円ほどの差をつけています。増加率ではベトナムの118.1%が目につきます。実はベトナムはここ数年ずっと伸び続けていて、1人当たりの消費額も259,749円と1番高くなっています。しかし、1日あたりではどうでしょうか?
1日あたりの訪日外国人1人あたりの消費額
アドリンク調べ
これを見てもらえばよくわかりますが、1日あたりの訪日外国人1人あたりの消費額では香港が1番多いのがわかります。その後をシンガポール、中国、スペインと続きます。1人あたりの消費額では1番だったベトナムは宿泊数も多かったため、1日あたりでは最下位争いをしています。
まとめ
9月の訪日外国人が228万人だったことから、2017年度は2800万人超えが期待できます。現在、2015年から毎年400万人ずつ伸びているため、このまま順調に行けば、2020年には1200万人増の4000万人超えが可能です。これからさらにインバウンド需要における課題は増えていくのは確実ですが、うまく対応することができれば、日本経済の復興することができるでしょう。 ますますインバウンド動向から目が離せません。