日本では若者のお酒離れやクラブ離れが言われ始めてもう何年も経ちますが、一向に持ち直すことなく、拍車をかけて市場が縮小しています。東京大阪の都市部であれば、深夜でも多くの人で溢れていますが、訪日外国人に人気の京都や奈良、岐阜の白川郷などは夜になるとすぐにお店を閉めてしまい、どこにも出かけることができません。 旅館で温泉でも入ってゆっくりという日本的な感覚がない外国人からすると夜遊びがないのは退屈に思えてしまうようです。
夜の時間が有効活用できていない
観光局は訪日客の夜の行動を調査するため、大阪市内を中心に大阪府下で提供する無料wi-fiの利用状況を分析した。訪日客の午後10~12時の利用件数は午後8~10時に比べ約40%も減少した。一方、日本人観光客の利用件数は約10%の減少にとどまった。
『大阪観光局、夜に楽しめる店認証 訪日客向けまず15店舗 』日経新聞より
観光庁の調査では、外国人が深夜に遊んでいる件数が少ないようです。確かに、日本人では飲み屋やカラオケなど定番の夜遊びコースがありますが、外国人にとっては周知されていないためハードルが高いようです。
アンケート調査でもナイトライフに不満を持つ外国人
DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年版)
観光庁が行ったアンケート調査で「日本旅行で不満だった点は何ですか?」という質問があります。ナイトライフに不満を持つ人は比率としては多くはないですが、アメリカでは15%、アジア全体でも8%ほどと全体の不満割合から考えるとなかなかに存在感があります。これはテコ入れを検討しても良い割合だと思います。
そんな中インバウンドが順調な大阪が対策
大阪観光局がナイトライフのお店を認証
外国人が知らないだけで需要があるならということで、大阪観光局は2018年2月から多言語対応がなくても楽しめるマジックバーなどの15店舗程度を選び、ウェブサイトや紙媒体を使って認証店舗の情報を外国人に提供を予定しています。
また訪日外国人人気店も24時間営業
新世界・通天閣近くに釣り船居酒屋「ジャンボ釣船 つり吉」(大阪市浪速区)が24時間営業に踏み切ってます。実際に店舗に釣り堀があり、釣った魚をそのまま食べれるスタイルが外国人に受けて、今では深夜1時でも外国人で満員だったそうです。
ナイトクラブの共通入場パス
訪日外国人に特に人気のエリアである、大阪ミナミエリア。この近辺のクラブを中心に、10店のナイトクラブに自由に入場できる共通入場パスが発売されました。風営法によって、大阪の主要なクラブが次々に潰れていった中で、しっかりと運営して来たクラブ。夜でも安心して利用できそうです。
まとめ
日本におけるナイトライフの市場規模は4000億円と言われるほど大きな市場です。まだまだ掘り起こせていない夜の需要を盛り上げていければ、日本全体の活気に繋がるかもしれません。