拡大するサイクルシェアリングの日本での取り組み

北京や上海、ニューヨーク等で急速な普及をしたことで注目を集めたサイクルシェアリングですが、その波は日本にも押し寄せてきています。訪日外国人向けの移動手段としてだけではなく、より普遍的な交通手段としてサイクルシェアリングは定着していくのでしょうか?

サイクルシェアリングとは?

前回の記事『インバウンドを狙いたい商店街には最適?サイクルシェアリングとは』にも紹介したサイクルシェアリングですが、簡単におさらいしておきましょう。
サイクルシェアリングとはサービス提供エリア内の貸し借りできる場所(ポート)であればどこで借りても返してもOKという、自転車をシェアできるサービスのことです。
レンタル自転車の場合は原則的に借りた場所に戻って返却しなくてはなりませんが、サイクルシェアリングの場合は目的地近くにポートがあればそこに乗り捨てる形で返却ができるという点が大きく違い、より利便性が高いサービスと言えます。

日本でのサービス提供が拡大し始めている

このように小回りが利くことから外国人観光客の移動手段として期待されているサイクルシェアリングですが、日本でもサービスがスタートし、普及が見込まれています。

大阪市内ではHUB chariが好評

大阪市内でサイクルシェアリングサービスを提供するHUB chari(ハブチャリ)は2012年にサービス提供を開始、現在はJR大阪環状線内を中心に15か所のポートでサービスを運営しています。
利用者が最も多いのは大阪ミナミの繁華街・アメリカ村周辺で、利用者の約80%が中国や韓国等のアジア各国からの訪日観光客だと言います。
現在、HUB chariの利用者は年間約6000人にも及んでおり、公共交通機関では行きにくい場所への移動手段として、また地下鉄等では見ることのできない日常の風景を楽しめるという点でも人気を博しています。

セブン‐イレブンもサイクルシェアリング開始

セブン‐イレブン・ジャパンはソフトバンクグループの新規事業提案制度「ソフトバンクイノベンチャー」から設立されたOpenStreetがソフトバンクが共同運営する自転車シェアリングシステム「HELLO CYCLING」を活用することでポートとなる「ステーション」用の場所を提供し、サイクルシェアリング事業を協業すると発表しました。

まずは2017年11月21日より埼玉県さいたま市でセブン‐イレブン店舗にステーションを順次設置し、2018年中に設置店舗1000店舗を予定しています。

サイクルシェアリングの普及には自治体の協力が不可欠

このように全国的な広がりを予感させるサイクルシェアリングですが、訪日外国人観光客の足としてだけではなく、電車、バス、地下鉄に次ぐ公共交通機関として通勤ラッシュの緩和や駅前、公共施設等の駐輪場の混雑緩和等の効果も期待されています。

サイクルシェアリングの普及にはポートの場所の確保やポート以外での乗り捨て対策等、自治体の協力が不可欠と言えるでしょう。官民一体となったサイクルシェアリングへの後押しが実現するといいですね。