あの「マリカー」が現実に?危ないインバウンドレンタカー事情

訪日外国人観光客は年々増え続けており、見込まれる観光収入増に沸いていますが、その中で新たな課題も浮上しています。
その中の一つとして挙げられるのが外国人観光客が運転するレンタカーの問題です。

増加を続けるレンタカーでの事故

国土交通省の調査によると、訪日外国人観光客が運転するレンタカーによる死傷事故は過去3年間で約3倍となっています。

なぜ外国人がレンタカーを借りるのか?

訪日外国人観光客のレンタカー利用については全国の主要な高速道路が乗り放題になるパスを販売するなど、地方への送客手段として推進されております。レンタカー業界もこれに呼応する形で車両や事業者も増加しています。

なぜ事故が起こるのか?

語学の問題が原因となるレンタカー利用客への説明不足や走行車線の違い等の日本の交通事情に対して外国人観光客が不慣れであることが背景にあるのではないかと言われています。

「マリカー」など公道カートでの事故も多発

レンタカー以外にも悪い意味で注目を集めてしまった某人気テレビゲームに似せた公道カートによる交通事故もこの1年で50件発生しています。

なぜ公道を走れるのか

公道カートで使用する車両は国交省が管轄する「道路運送車両法」という法律に照らすと排気量から原動機付自転車に分類されるため、シートベルトの着用が義務付けられていません。

しかし、警察庁による「道路交通法」上では4輪であることから自動車に分類され、原動機付自転車では必要となるヘルメットの着用も二段階右折も不要となっているなど、法の盲点をついたサービスと言えます。

外国人ドライバーが大半

この50件に及ぶ公道カートによる事故のうち、86%となる43件は外国人ドライバーが関わる事故だというデータが警視庁から発表されており、サービスの安全性確保等について問題視されているのが現状です。

ついに政府も動き出した

関西圏のレンタカー業者を対象に実態調査

このように需要に供給側が追い付かない傾向のレンタカー業界に対して、総務省近畿管区行政評価局は大阪、京都、兵庫の一部の事業者を対象として外国人への貸し渡し状況や日本の交通ルールに関する事前説明の有無などの調査を開始し、実態を把握するとともに対策の必要性の検討を開始しました。

これまで不明だった外国人のレンタカー事故と事業者の対応の因果関係や対応の実際について調査を通して把握し、改善に努める見通しになっています。

公道カートについても

公道カートについても対策が講じられています。国土交通省は公道カートの走行に対してシートベルトの装備や、高さ約1メートルほどのやぐら状の台を車両に設置し、尾灯を付けることで周囲の走行車両からの視認性を向上させることを義務化する等、制度改正することを決め、安全対策の強化を目指しています。

まとめ

訪日外国人観光客に向けてのレンタカー問題については事業者側のサービス提供についての指導という方向で対策案が検討されつつありますが、今回挙げた事例以外にも偽造運転免許証でレンタカーを借りる外国人観光客の問題等、新たな課題も顕在化しつつあり、対応に迫られています。