定番スポット化した100円ショップのインバウンド対策

インバウンド消費が爆買いをはじめとする「モノ消費」から体験そのものを楽しむ「コト消費」へと移行しつつあると言われていますが、訪日外国人観光客にとって日本での買い物はまだまだ衰えていません。
なかでもコンビニエンスストアと並んで人気なのが100円ショップです。
100円ショップが取り組むインバウンド対策について見ていきましょう。

訪日客向け演出で好調のキャンドゥの施作とは

1つ100円という訪日外国人観光客にもわかりやすい価格設定と100円とは思えない商品がずらりと並ぶ100円ショップは観光には欠かせない人気スポットとなっており、業界各社にとってインバウンド需要の増加は追い風となっています。

100円ショップ大手のキャンドゥは「キャンドゥ西武新宿ペペ店」で訪日外国人観光客をターゲットとした施策を展開し、成果を出しています。
同社の直営店であるキャンドゥ西武新宿ペペ店は新宿駅から徒歩で約5分という恵まれた立地条件ですが、それを更に生かす工夫を随所に凝らすことで外国人観光客を捉えています。

①インバウンド需要に特化した棚

富士山の絵が美しいパズルやビー玉、扇子や茶わん等の日本風を強調した商品を集中的に陳列する棚を3基用意し、訪日外国人観光客に人気の商品を約200アイテム置くことでお土産需要を喚起しています。
お土産におすすめ商品であることをアピールするPOPを英語表記で用意することで外国人観光客の足を止めることに成功しています。

②多言語対応も効果を発揮

アイテム数の多い100円ショップは欲しい商品の場所がわかりにくいということがありますが、「筆記用具」、「インテリア」等の商品分類を掲示する表札を多言語対応(日本語、英語、中国語、韓国語)することで外国人観光客にとっても商品を探しやすくする工夫をしています。
今後は商品一つ一つについて英語表記を追加し、商品の用途等をわかりやすくすることでより買いやすくしていく予定だそうです。

同店の向山店長によると外国人はお客様の1割強を占めているそうですが、「客単価が通常の5倍以上」という発言がインバウンド需要の旺盛さを物語っています。
訪日外国人観光客の9割は買い物かごいっぱいに商品を入れてレジへ向かうという好況をさらに大きな商機とするべく、対策は続けられています。

多言語対応・免税対応等、対策の余地はまだまだ残っている

2020年には東京オリンピック・パラリンピックを控え、訪日外国人観光客は年々増加している中、人気スポットとして定着した感のある100円ショップですが、現在都市部での対策は始まっているものの今後は地方への送客増などを踏まえるとまだまだ改善の余地、伸びしろがありそうです。
店内POPの多言語化による利便性の向上に加え、一部店舗では始まっている免税対応や電子決済の導入等、100円ショップのインバウンド対応に終わりはなさそうですね。