【エクスペディア】2018年上半期インバウンドデータを分析してみた

世界最大規模の旅行プラットフォームを運営するエクスペディアグループは2018年上半期の訪日外国人旅行者のオンライン予約動向の分析を行いました。
発表されたデータを元にしてどのような傾向があるのか、見ていくことにしましょう。

地方へのインバウンド需要が急増中

2018 年上期は東京都、大阪府、京都府以外の地域へのインバウンド需要が45%増と急増しており、
いわゆるゴールデンルート以外への送客が行われていることが分かりました。

東京都、大阪府、京都府以外の2018年上期のインバウンド需要の高さを地域別でランキングすると下記のような結果となりました。

インバウンド需要の高さランキング(2018年上期 )

1位:沖縄県
2位:福岡県
3位:北海道
4位:愛知県
5位:千葉県

これは2017年上期も同じランキングであることから、これらの地域が安定した人気を集めていると言えます。
では、前年同期と比較した需要の伸び率を見てみましょう。

需要の伸び率ランキング(2018年上期 )

1位:青森県     180%増
2位:熊本県     100%増
3位:宮崎県、宮城県 80%増
5位:山梨県     75%増
6位:福岡県、静岡県 65%増
8位:広島県     55%増
9位:長野県、岡山県 50%増

青森県の180%増は脅威的ですが、北海道新幹線開業をきっかけとして県と旅行代理店が青函エリアを周遊できる旅行商品を共同で開発する等、積極的な動きが功を奏したと言えます。

また、2017年5月に就航した青森空港発の中国定期便、青森―天津線や青森―ソウル線が好調を背景に10月から週5往復に増便されたことによるアクセス向上が大きな結果につながったようです。

熊本県の伸びについては熊本地震の影響によって旅行需要が落ち込んでいたところが復旧しつつあることでインバウンド層が戻ってきた、という見方もできそうですが、ご当地キャラクターのくまモンを活用したプロモーションはアジアを中心に行われており、知名度も高いことから潜在需要は大きいと思われます。

国別インバウンド需要の傾向(2018年上期 )

地方を訪問するインバウンドを国別で見ると、韓国、香港、アメリカ、台湾、オーストラリアが大きな割合を占めるという構図は従来と変わりませんが、

アイルランド、メキシコは前年同期比で100%を超える伸びを記録しています。

その他、地方への旅行者需要増で目立つ国として、

・タイ       70%増
・ニュージーランド 50%増
・デンマーク    50%増

等が挙げられます。

需要増加国のまとめ

需要増加国の中から対策のしやすそうな国を見ていきましょう。

アイルランド

ラグビーの人気が高い国ですから、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップへの注目度も高いことが予想され、それに合わせて訪日するケースが増えそうです。

メキシコ

2013年から2017年までの5年間、連続で増加しているというデータからも現地で旅行先としての日本の認知度が上がってきていると思われます。
2013年に日本を訪れたメキシコ人観光客は2.3万人でしたが、2017年には6.3万人と倍以上になっています。
同様の傾向はニュージーランドにも見られ、地味ながらも着実に訪日人口が増えていっています。

タイ

ビザ発給要件の緩和がインバウンド増を後押ししていると考えられます。国別インバウンド数でもタイは6位にランクインしていますが、まだまだ伸びしろがありそうですね。

まとめ

データからこれまでのゴールデンルート集中型から地方分散型へとインバウンドの動向にも変化が表れているということが裏付けられることになりました。

地方への送客を推進する、という視点で見ると青森県の事例はとても参考になるのではないでしょうか?
観光資源という意味では少し弱いという気がするものの、観光商品の開発や自治体のトップセールス、空路便の誘致等、奇策に走らずやるべきことをしっかりやった結果が躍進につながっています。

青森県を参考にインバウンド誘致による地方創生のアイディアを検討してみてはいかがでしょうか?

 

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