我々日本人にとって、旅館は疲れた体を癒す場所としてとても馴染み深いものです。一方で外国人観光客にとっては利用しづらい面があり、ホテルの4分の1以下でしか利用されていません。 そこで今回は外国人観光客が旅館をあまり利用しない理由を5つにまとめました。
床で寝ることに抵抗を感じてしまう
多くの訪日外国人観光客が第一に宿泊場所に求めるものは、いかに体を休めることができリラックスできるかどうかです。特に睡眠に関して多くの外国人は床で寝る文化がないため、床で寝ることを強いられる旅館を敬遠してしまいがちです。外国人観光客に快適に泊まっていただくためにも、ベッドを用意したり敷き布団を複数枚重ねて高さを出してあげたりするなど工夫が必要です。
多言語対応がされておらず、コミュニケーションが図れない
外国人観光客が日本旅行をするにあたって一番苦戦するのは日本人とのコミュニケーションです。多くのホテルでは英語はもちろん、中国語や韓国語を話せるスタッフを雇用していたり、マニュアルを作成し多言語対応ができるように整備されています。一方で旅館は多言語対応が十分にできておらず、結果安心できるホテルにお客さんが流れてしまう現状があります。多くのお客さんを受け入れるためにも、多言語対応ができるスタッフの雇用や、翻訳デバイスの導入を検討しては如何でしょう。
食事に関して融通が利かない
多くの旅館では宿泊プランが固定されています。朝食や夕食が必ずついてくるプランが多く、食事はいろいろな場所で楽しもうと考えている外国人観光客に対してマイナスイメージを生んでしまいます。また提供する食事も固定されており、日本食が苦手な方や宗教上食べられないものがある方にとって宿泊先の選択肢に入りづらい状況です。食事と宿泊を別々にするプランを設けたり、食事メニューのバリエーションを増やしたりする必要があります。
部屋の料金が分かりづらい
旅館の中には部屋貸しか、人数貸しか分かりづらいものがあります。人数貸しに関しては、「子供に日本を味わってほしい」と旅館を選んでも、同じ部屋に子供が添い寝なのに料金が上がる設定に納得できない方も多くいるかもしれません。料金設定を明確にし、双方が納得できるような工夫が重要です。
無料Wi-Fiの整備
数年前からずっといわれている無料Wi-Fiの整備の必要性、ほとんどのホテルで当たり前になっている一方で地方の旅館では整備されていない場所も存在します。日本人外国人問わず、旅行の計画を立てたり調べものをする際に無料Wi-Fiがないと非常に困ります。もし無料Wi-Fiが整備されていないのであれば急いでWi-Fi環境を整える必要があります。
まとめ
旅館は日本の文化を体験する絶好の場所であり、旅館一つ一つにも個性を感じることができるため、少しの工夫で多くの外国人観光客を引きつけることが可能です。コロナウイルスで外国人観光客がいない今だからこそ、受け入れ体制の見直しをしてみては如何でしょうか。