旅行を楽しむ上で移動が身軽に出来ることは大きなメリットになりますが、海外旅行の場合大きなスーツケースを持ったまま移動せざるを得ない場面がどうしても出てきます。
今回紹介するのは手ぶらで旅行するためのサービスです。更なる発展が期待できそうなこの分野、詳しく見ていきましょう。
荷物を預けたいニーズを汲んだマッチングサービス
インバウンドが旅行する上で負担となるのが荷物です。バスで移動する団体ツアーの場合はスーツケースをバスに積んだままで移動、ということも考えられますが、近年増加している個人旅行では荷物を自分で運搬しながら旅行するのが普通です。 そのような場合、駅のコインロッカーなどを利用したいところですが、必ずしも空きロッカーが確保できるとも限りません。 2017年1月にサービスを開始したエクボクロークは荷物の預かりができる店舗と荷物を預けたい利用者をマッチングするサービスです。 同サービスを運営しているecbo社(東京)によると導入店舗は全国で千店舗以上、安価に荷物を預けることができ、ストレスなく旅行を楽しむことができるという点が高い評価を集めています。
ANAも手ぶら旅行を提供
ANAホールディングス(HD)傘下の旅行会社、ANAセールスが始めたのは旅行に必要なもの一式をレンタルすることで手ぶらで旅行が出来るというサービスです。 この手ぶら旅行はアメリカの高級衣料品運営の日本法人、バーニーズジャパン、キヤノンマーケティングジャパンなどと提携して行うもので、旅行前に服装一式やカメラ、靴のレンタルを申し込み、宿泊先で借りることができるという仕組みで、旅行の行きと帰りは手ぶらになれるというものです。 旅に必要なものを現地で借りる、という発想はレンタカーをはじめ特に珍しくありませんが、手ぶらを目指して衣類などもレンタルできる、とう点が新しいのではないでしょうか? 街中で大きなスーツケースを引いて歩く外国人観光客らが増える関西で、駅にあるコインロッカーの利用料金の値上げが相次いでいる。背景にはコインロッカーの不足の問題がある。一方、「手ぶら観光」を推進しようと、関西国際空港とホテル間をつなぐ荷物の即日配送サービスも増えており、かばんの預け場所がなかなか見つからない「荷物難民」への対策も進んでいる。
まとめ
手ぶら観光については国も2015年から空港や商業施設などで荷物を預かったり、ホテルや海外の自宅に配送したりするサービスを対象として荷物の預かり、配送事業者の認定を行うなど、積極的に推進する意向ですが、インバウンドへの利用を促すためにはまずサービスの認知度向上が必要な他、多言語対応も求められてきます。 しかし、ニーズは確実に存在している上、コインロッカーの稼働状況が確認しにくいため利用ができない可能性があるという点や値上げ傾向があるという問題を考えると今回紹介したような手ぶら観光サービスはさらに普及していきそうです。