飲料自動販売機の売上は年間2兆円以上 日本自動販売システム機械工業会の統計によると、日本国内の2016年末の飲料自動販売機の普及台数は247万4600台で、1年間の飲料の売上金額はなんと2兆298億円にも上るそうです。 この様に想像よりも大きなマーケットと言える飲料自動販売機ですが、インバウンドの利用状況はどうなっているのでしょうか? 今回参照したのはJR東日本ウォータービジネスが行った自動販売機についてのアンケート調査です。 対象となるのは中国、韓国、アメリカの男女各200名、合計600名の訪日外国人です。
9割以上のインバウンドが自販機を利用
日本滞在中、自動販売機で飲料を購入したことがありますか、という問いに対して下記のような回答が得られています。
日本の自動販売機について満足しているかどうか、を聞いたところ、下記のようになりました。
9割以上のインバウンドが自販機で飲料を購入したことがあるという回答をしており、なおかつ満足している、という回答がほとんどという結果になっています。
アメリカ人の約3割が使用方法が難しいと回答
日本では全国どこにいっても自動販売機がありますが、国によっては自動販売機を見かけることが少なく、使い方がわかりにくい、ということも考えられます。 そこで自動販売機で飲料を購入した時に、使用方法が難しいと感じたことはありますか、という質問に対しての回答を国別に見てみましょう。
アメリカ人の約3割が日本の自動販売機の使用方法を難しいと感じていることがわかりました。中国、韓国も25~28%程度が難しさを感じています。 では、どこが難しいと感じたのかを尋ねたところ、下記のような回答になりました。
難しいと感じるポイントは国によって傾向が見られました。 アメリカと韓国では飲料の種類という回答が最も多かったのですが、自国の飲料と同じものがない、デザインや表記等で味がわからない、というようなことがあるかも知れません。 中国では支払い方法という回答が38.9%と最も多くなりましたが、中国では自動販売機もQRコード決済が一般的になっているという事情が結果に反映しているようです。
自販機のインバウンド対応のヒントは?
自動販売機で飲料を購入した時に、商品がイメージしていたものと違ったという経験があるか、という質問をしたところ、アメリカは60.3%がイメージと違う、という回答をしている他、中国と韓国も約4割がイメージが違っていたことがあると回答してます。
インバウンドが自動販売機で飲料を購入する場合、パッケージのデザインから味を想像して購入することになると予想できますが、パッケージや表記を工夫することでこのイメージのギャップを埋めることができるのではないでしょうか?
まとめ
その他、自販機を利用しなかった、という人に自販機で飲料を購入したいと思うきっかけを聞いたところ、中国からは支払い方法と操作方法(それぞれ72.2%)、アメリカからは支払い方法(85.7%)、という回答が最も多いという結果になりました。 自販機をインバウンドに対応させる、ということを考えるとキャッシュレス対応や操作方法の多言語表記などが考えられそうですが、飲料以外を自販機で販売する、という切り口も考えられます。 自販機の活用方法について改めて考えてみてはどうでしょうか?