近年白タクによる逮捕者がよく報道されるようになっており、ますます問題の規模は大きくなっています。そんな白タクですが、もしかすると解禁されるかもしれない動きが起こっています。
今回はそんな白タク解禁について紹介していきます。
白タクとは
法的定義などタクシー事業は、道路運送法上の「一般乗用旅客自動車運送事業」になります。事業用自動車を示す緑地に白字(軽自動車のタクシーは黒地に黄字)、3ナンバー又は5ナンバーのナンバープレートがつけられます。自家用自動車を用いて無資格で営業しているものは白タクと呼ばれ、違法です。
白タクが特区で解禁される
そんな違法タクシーである白タクですが、なんと政府は国家戦略特区で、「一般の人が自家用車を使って有料で観光客らを運ぶ事業を解禁する」ということを発表しました。 兵庫県養父市で2018年5月から始まる予定となっています。運転手はNPO法人に登録し、料金徴収はタクシー会社のシステムを使い、料金はタクシーの6~7割ほどに抑えて、10~20両の運行を見込んでいます。 今回の解禁はこれまで過疎地で認めてきた従来の方法とは違い、公共バスと同じ道路も走れるなど利便性を高いものとなっています。特区で分析し、観光を伸ばす仕組み作りにつなげるのが目的のようです。
これまでの白タクの解禁?事例
実は今回のようなケースは初めてではなく、過疎地では以前から白タクの解禁?ではないですが、資格取得済みの一般人が運転するケースがありました。 例えば、京都府北部の京丹後市では、配車アプリ世界最大手のUber(ウーバー)と組み、16年5月にNPO法人を通じた「ささえ合い交通」がスタートしています。 運転手はNPOが主体となって募集しており、地元の一般人から、二種免許の取得などの法定要件を満たした18人を選んだ上での開始だったようです。 これは住民からの強い要望で実現したものであり、交通手段の少ない過疎地域において、有用な効果を示しています。
今後もますます白タクは増えていく?
京丹後市での事例や養父市での解禁の話を踏まえても白タクは今後もますます増えていく可能性があります。 特に17年で訪日観光客は2800万人を超えており、訪日のリピーターはゴールデンルートである東京大阪京都以外の地方に行く割合が増えています。これからもこのペースで訪日観光客が増えていくことを考えると、これらのインバウンド需要に合わせて、白タクの解禁も増えていくのではないかと考えられます。 タクシー会社は自動運転解禁の前に早急な対策を考えていかざるをえないのではないでしょうか。