インバウンドに人気の観光スポットといえばテーマパークや築地や黒門などの市場、神社仏閣やドラッグストア等、多岐に渡って日本中に存在していますが、今回はSNSの発信地点を元にしたランキングを紹介します。
入場者数等のデータとは直結しませんが、上位にランクインしている観光スポットはそれだけ皆と共有したい、と思わせるパワーがあるのかもしれません。
SNS発信地を元にした人気観光地ランキング
(株)RJCリサーチと(株)ナイトレイの2社は共同で「インバウンドレポート2018」 を発行しました。 このレポートは訪日外国人のSNSへの口コミ発信地点を中心に集計を行っているもので、アンケート調査と違い恣意的な回答が少ないと思われる反面、SNSに投稿が発信されていなければ人気の観光地だとしてもポイントにならないという面があります。 集計期間は2018年1月から12月までの1年間となっています。
観光・レジャー部門

1位:ユニバーサルスタジオジャパン 5,045ポイント
2位:東京ディズニーランド 4,442ポイント
3位:伏見稲荷大社 4,404ポイント
4位:東京ディズニーシー 4,248ポイント
5位:大阪城 3,431ポイント
1位のユニバーサルスタジオジャパンの内訳を見るとアメリカからのポイントが117ポイントと少なく、3,793ポイントを東南アジアからのポイントが占めています。 3位に入った伏見稲荷大社はアメリカが718ポイント、その他が1,300ポイントと最も多く、国を問わず人気の観光地になっていることがわかります。
ショッピング部門

1位:ローソン 599ポイント
2位:ドン・キホーテ 587ポイント
3位:ダイバーシティ東京プラザ 548ポイント
4位:錦市場 467ポイント
5位:ポケモンセンター 435ポイント
1位にはローソンが入り、2位にはドン・キホーテがランクインしています。 同じくコンビニエンスストアのファミリーマートは10位に入っていますが、セブンイレブンは10位以内には入っていません。 1位のローソンですが、全国各地にあるローソンの総計になるため、人気のショッピングスポットとして一か所にしかないダイバーシティ東京プラザと比較するのが適当か、という疑問は残りますが、多くのインバウンドがコンビニエンスストアで買い物を楽しんでいる、という理解ができます。
グルメ部門

1位:築地市場 1,712ポイント
2位:一蘭 1,178ポイント
3位:スターバックスコーヒー 1,094ポイント
4位:黒門市場 1,094ポイント
5位:マクドナルド 391ポイント
グルメ部門では築地市場が2位の一蘭を大きく引き離しての1位です。一蘭と同じ豚骨ラーメン店の一風堂は9位に入っています。 築地市場と一蘭を東南アジア、東アジアだけで比較すると一蘭の方が多くなっていますが、アメリカ、その他の国の数の多さが築地市場が1位になった理由です。
まとめ
今回のランキングはSNSへの発信を元に集計が行われているため、写真を撮って友人に見せたい、共有したいといういわゆる「インスタ映え」するスポットが上位にランクインしている可能性があります。そのような視点で見た場合、伏見稲荷や築地市場、ドン・キホーテ等は外国人観光客の心をくすぐる力が強いように思います。 また、Wi-Fi環境も外出先でのSNS配信に繋がる可能性がありますね。 いずれにしてもSNSで共有された情報は次の訪問を促す効果が期待できますので、インバウンド向けにSNS配信による情報拡散を狙った施策をしてみるのも面白いのではないでしょうか?