京都は、日本でも有数の外国人観光客が多い地域です。外国人観光客が急増していた当時、彼らに向けた新たなサービスを展開するためには、訪日した際にどのような情報を求めているのか的確なニーズを把握することが急務となっていました。注意すべき点は、外国人観光客が本当に必要としている情報を発信することです。表面上だけの情報ではなく、生きた観光ニーズを探ることが課題となっていました。
弊社担当者にこれらの問題解決のための提案について聞きました。
導入の目的
- 京都を訪れる外国人観光客に向けた新たなサービス開発にあたり、観光スポットで外国人観光客のニーズの把握を目的とする。
抱えていた課題
外国人観光客が街で不便に感じていることや必要とする情報を具体的に把握することが課題であった。
課題解決に向けた取り組み
Q:外国人観光客から生きた観光ニーズを収集するにあたっては、どうすれば良いのでしょうか?
A:収集方法を1つに絞ってしまうと、多角的な要素をとらえきれないと考えています。そこで、調査方法は3種類は必要であると考え、提案させていただきました。
1つ目、アンケート調査です。
外国人の意見を広く調査するアンケートとして位置付けており、京都を訪れている又は訪れたことがある外国人観光客80名を対象に、街頭調査とWeb調査を用いてアンケート調査を実施しました。
2つ目、ヒアリング調査です。
外国人の意見を深く調査するアンケートとして位置付けており、京都を訪れている又は訪れたことがある外国人観光客10名を対象に、ヒアリング調査を実施しました。所要時間は一人あたり約30分を想定しており、実際に観光した日のスケジュールや観光スポットにおける改善点などを詳しく聞き込み調査しました。
3つ目、モニター調査です。
京都を訪れている外国人観光客、留学生等10名を対象に、モニターツアー調査を実施しました。参加者の希望ルートに沿って各観光スポットを巡り、実施後にサービスに対するアンケート調査を行うこととしています。なお、アンケート調査は当日の聞き込みと後日オンライン提出に分けて実施しています。
これらを多面的に行うことによって、生きた観光ニーズを収集できると考えています。
導入効果
- 3種類の調査のうち、アンケート調査では目標サンプル数80件中、Web調査では台湾、香港、中国を中心に31件、街頭調査では欧州、アメリカ合衆国、東南アジアを中心に49件のサンプルを獲得した。
- 外国人観光客向けのサービスに必要なニーズがあるのかを調べることができた。
- 外国人の意見を直接聞くことができる貴重な機会になった。
これまでの経験を活かして
Q:アドリンクだからできたこととは?
A:新型コロナウイルスが猛威を振るう昨今であり、外国人観光客の減少が顕著となっています。そのような背景があるなか、調査は困難を極めました。しかし、インバウンド対応専門の会社である経験や京都在住外国人の繋がりを活かし、特に台湾・香港・中国の多国籍に渡るサンプルを迅速に収集することができました。
また、弊社ではもともと翻訳に力を入れていたことから、それぞれの国の言語でアンケートフォームの作成、サンプル収集後に日本語に翻訳し直してレポート提出までを一貫して対応することで、迅速に納品を完了することができました。
アドリンクだからこそ1社で完結することできたと考えています。