京都東映太秦映画村といえば様々な時代劇映画やドラマの撮影が行われていることで有名で、日本人には知名度の高い観光スポットです。
しかし、京都東映太秦映画は外国人には知名度が低く、インバウンド全盛期の波に乗り切れておらず、京都の主要観光地と比べ外国人観光客の来村数は伸びていませんでした。
そんな中、日本在住の外国人、外国人観光客を対象に、文化庁の日本文化発信事業として、京都東映太秦映画村時代劇フェスティバル(Kyoto Samurai Festival)を開催しました。
弊社担当者上治に話を聞きました。
導入の目的
- 確実に外国人にとって喜ばれるコンテンツがある中で、より詳細なニーズを調査すること
- 外国人参加者(外国人モニター)による情報拡散
抱えていた課題
- 外国人向けの集客に結びつける情報発信や集客手段が確立されていなかった
- 外国人にとって満足度の高いコンテンツの取捨選択が行われておらず、より詳しいニーズを確認できていなかった
課題解決に向けた取り組み
Q:映画村で外国人集客、どのような提案をされたのでしょうか。
A:映画村には外国人を魅了するようなコンテンツやイベントがたくさんありました。しかし、それをうまく発信する方法や体制が確立されていなかったため外国人観光客の集客に遅れをとっていたのだと考えました。
まずは今回のイベントを開催するに際してイベントの内容の確認や、参加申込みもできる多言語の特設サイトを作成しました。特設サイトは英語、中国語(繁体字・簡体字)の3ヶ国語に対応しており、映画村で弊社が設置した外国人顧客専用のインフォメーションカウンターのスタッフを活用し、外国語のSNSアカウントを整備、それを活用して外国語による外国人のための情報発信を行うことで既にある日本語での映画村保有媒体とは差別化させる形で外国人参加者の集客を目指しました。また、単発のイベントで終わってしまわないよう、外国人にとって映画村のコンテンツの何がウケるのか、今後の情報発信やコンテンツ整備に関わるアンケート調査の実施も提案しました。
Q:当日来村された外国人観光客の対応には、どのような対策をされたのですか。
A:当日の受付窓口の設置、ツアーに同行でき同時通訳が可能な通訳スタッフを配置しました。また、当日は多言語で映画村のこと、イベントのことがより詳細に記載されたパンフレットを配布することで、満足度の向上に努めました。
このパンフレットの配布には、アンケート収集の目的も含まれており、パンフレットのQRコードからご自身のスマートフォンでアンケートを回答することができ、多言語で情報収集する上で集計が容易にできるよう100%デジタルアンケートでの調査を行いました。
導入効果
- 外国人観光客の申込み数約430名
- 延べ56カ国の外国人が参加
- 2018年から毎年2月に開催、実施3回で累計1000人以上の外国人参加者を集客 (2019年はコロナで中止、2020年は規模縮小で開催)
これまでの経験を活かして
Q:アドリンクだからできたこととは?
A:これまでに大小問わず、様々な外国人向けイベントの企画開催してきました。外国人観光客の集客に関するノウハウや多言語対応の経験値が他社とは圧倒的に違います。イベントの広報や当日何カ国語で対応するのかなど、これまでの知見を活かし、提案をしました。SNSを使った集客についても導入実績がありましたので、その経験を有効活用できたと考えています。
また、これまで大手百貨店などにおいて多言語インフォメーションカウンターの運営を長年実施してきた経験がありますので、通訳スタッフや受付スタッフの手配や、外国人顧客への臨機応変な対応ができたのはこれらの経験に裏打ちされた実績であると考えています。
また、映画村においても2018年7月頃から弊社通訳スタッフを配置した多言語インフォメーションセンターを設置しており、時代劇などの専門用語の通訳や翻訳に普段の業務から対応しています。
そのため、映画村の俳優の方々と弊社通訳スタッフとの連携は我々アドリンクにしかできなかったことであると考えています。