百貨店の顧客対応は電話やメールへの対応、売り場での対応、店内放送など多岐にわたります。
インバウンド客増加後、大丸京都店では増加する外国人顧客に対して、各業務ごとに異なる外国語スタッフを雇用し対応していたため連携が取れず、コストだけがかかり、あまり売り上げにつながっていませんでした。
また、販売単価を高めるためには、一組の顧客に対して案内から売り場での対応など一連の通訳業務を一貫してサポートする必要がありました。
そんな課題解決のため、多言語インフォメーションカウンターの設置を提案した弊社担当者の上治に話を聞きました。
導入の目的
- 外国人顧客対応の効率化(外国語対応体制の簡素化と適切な外国語対応による客単価増)
- 施設内の外国語対応
抱えていた課題
- 多岐にわたるインバウンド客対応業務を各業務ごとに異なるスタッフが対応していたため連携が取れておらず、コストがかかる割に売上につながらず効率が悪かった
- 販売単価を高めるには案内から売り場までの一連の流れを一貫してサポートする必要があった
課題解決に向けた取り組み
Q:百貨店でのインバウンド客に対する対応は、どうすれば良いのでしょうか?
A:多くの観光地と同じく、2014年当時、大丸京都店では日本人顧客に加え急激な増加をみせたインバウンド客の対応に手を焼いていました。
言語も文化も違う外国人顧客は、日本人顧客とは異なった接客をする必要があるため多言語インフォメーションカウンターを設置し、外国人顧客の対応を一元化することを提案しました。複数の売り場、管轄でそれぞれ対応すると、それだけ人件費などの事務費を計上しなければなりませんし、対応の精度に差が出ることも想定されます。また、現場の接客スタッフの方々がいざ外国人顧客を対応する際にどこにヘルプをお願いして良いのかわからないといった状況もあり、当時の外国人顧客への対応は効率的であるとは言い難いものでした。
海外からの電話、WEBサイト経由からの問い合わせや店頭での通訳、外国語での館内放送などを一元管理することにより対応の統一性を図ることもできますし、少数精鋭の人員で対応することが可能です。そこに、日本語・英語・中国語など、多言語での対応が可能なスタッフがカウンターに常駐することによって、通訳が必要な場合は売り場まで同行して販売をアシストすることもできます。
カウンターでの対応はすべて記録し、定期的に本部に共有することによって、館内の外国人顧客対応の改善へと繋がりました。
導入効果
- 導入後すぐ月間約1,200件の通訳対応を達成
- 売り場で直接お客様の通訳をすることで海外から訪れるお客様の購買単価の増加に貢献
これまでの経験を活かして
Q:アドリンクだからできたこととは?
A:弊社には、様々な国籍のマルチリンガルスタッフが多数在籍しているため、研修を受けることによって365日体制で多種多様な言語や文化に対応することができました。また、対応に必要な主要言語である日本語・英語・中国語(繁体・簡体)の4言語での対応が可能なスタッフを常駐させることで、低コストでのサポート体制を実現することができました。多言語をマスターしている弊社スタッフを適切に配置することにより、今まで各部署で連携の取れていなかった対応の改善にも繋がり、効率性と生産性を高められたのではないかと思っております。