世界中で猛威を奮った新型コロナウイルスですが、まだ新規感染者は国内外で出ているものの、国内では非常事態宣言を経て沈静化へ向かっているようです。
一方、発生源と言われる中国では徹底した外出規制等を行った結果、日本よりも先に被害の抑え込みに成功しています。
インバウンドを語る上で中国人観光客の動向は見逃せませんが、コロナ禍を経て中国人観光客のマインドに変化は出ているのでしょうか?
プラネットとTrue Dataが行った調査をもとに中国人の訪日についての現在を見てみましょう。
訪日リピーターを対象とした調査
参照するのは3月23日から25日にかけて訪日経験3回以上で1年以内に訪問している中国人644名(男性:323名、女性:321名)を対象に行われた調査で、インターネットを通して行われました。 結果として、日本への旅行計画を立てている人は95%にものぼることがわかりました。
外出規制中の生活の変化は?
中国では2月から4月中旬にかけて外出が厳しく制限されましたが、その結果として生活様式にも変化が見られます。 外出規制によって減少したもの、行動として下記のようなものが挙げられています。
減ったもの
日本同様に中国でも人との接触を避ける、という対策が行われたため、外食をする機会が少なくなりました。その他一部のインフラ企業を除いた一般の企業も営業について制限が行われ、人によっては収入が減ったという解答もありました。
増えたもの
逆に増加したものとしては家の中での運動、ネットでの買い物、自宅での料理など、外では行えないので自宅で、という行動が見受けられました。
日本製品を対象とした情報収集の中身は?
ネットでの情報収集の中では日本の医薬品や日用品、化粧品などが高い数値を示している他、旅行についても38.6%と訪日への意欲が失われていない、ということを示す高い数値が得られています。 また、日用品・化粧品・衛生用品・医薬品などのいずれのカテゴリでも日本製品を「日本を訪問して購入したい」と希望している人が多いこともわかりました。
まとめ
今回の新型コロナウイルスの感染拡大は時期が中国の春節前だったのですが、中国政府が春節休暇が始まった直後に海外への渡航を制限したため、当初日本へ旅行する予定だったが仕方なくキャンセルした、という中国人は多いはずです。 今回の調査から、新型コロナウイルス感染拡大が終息し、渡航がある程度自由に行えるようになった後はこれまで以上にインバウンド需要が高まることが予想されます。 消費の傾向や宿泊施設のあり方など、インバウンド受け入れに求められる環境は新型コロナウイルス前とは違う可能性がありますが、新たな需要創出のチャンスでもあります。 来るべき日に備え、しっかりとした準備を進めていきましょう。