世界経済フォーラムの観光競争力ランキングで、日本はついに5位以内の4位になりました。ただ、この世界経済フォーラムですが、どのように評価されたのかはもちろん、どんなものかわからない人も多いのではないかと思います。そこで、わかりやすく説明を交えつつ、今回の日本の評価を詳しく見ていこうと思います。
世界経済フォーラムとは
世界経済フォーラム(World Economic Forum)は、グローバル・シチズンシップの精神に則り、パブリック・プライベート両セクターの協力を通じて、世界情勢の改善に取り組む国際機関です。ビジネス界、政界、学界および社会におけるその他のリーダーと連携し、世界・地域・産業のアジェンダを形成します。1971年にスイスのジュネーブに本部を置く非営利財団として設立された世界経済フォーラムは、いずれの利害関係にも関与しない独立・公正な組織です。あらゆる主要国際機関と緊密に連携して活動しています。世界経済フォーラムHPより
日本では安倍首相を始めとしたips細胞の山中教授、俳優の渡辺謙など、その分野のリーダーが参加されています。
日本の成績詳細
観光競争力ランキングとは
136ヶ国が参加し、4領域14項目90の様々な指標から評価されるランキングです。
日本は4位
上位5位は前回と同じで、スペイン、フランス、ドイツの次に、アメリカと入れ替わりで日本が4位に入りました。
ランキング上昇率では日本が1位
全体のスコアがかなり上がったため、日本が6.18%で1位になっています。
4領域14項目の前回比較
JTB総合研究所の表を参考にしてみましょう。14項目ある指標のうち、10項目を改善させています。また、10位以内はICTの普及(10位)、国際的な開放度(10位)文化資源とビジネス旅行(4位)の3つ。10〜20位はビジネス環境(20位)、保健・衛生(17位)、人材と労働市場(20位)、旅行・観光の優先度(18位)、航空インフラ(18位)、陸上・港湾インフラ(18位)の6つなので、20位以内に9つも入ってます。 ただ、価格競争力(94位)が圧倒的に低いです。改善されてきてはいますが、まだまだ改善の余地があります。
90ある指標のうち、前回80位以下の前回比較
これを見ると17あった80位以上だったものが13が改善されました。さきほど問題に上がっていた、価格競争力ですが、2つの指標で大きく順位が改善されています。この調子で改善されると価格競争力の方も順位はますます上がっていくのではないでしょうか。また、今回順位が下がってしまったものが3つありますが、5位以上は下がっていないので、誤差の範囲です。
安倍首相のコメント
安倍総理大臣は、「ダボス会議」を主催する世界経済フォラームが発表した観光競争力ランキングで日本が4位になったことを紹介したうえで、「『2位じゃダメなんですか』ということであれば、順位が下がってしまう。小池さん、一緒に1位を目指していこう」と述べ、同席した東京都の小池知事に1位を目指して協力を呼びかけました。『首相 観光競争力1位目指し小池知事に協力呼びかけ』NHK NEWS WEB2017年4月17日
安倍首相が声をあげるほどのランキングです。今回あまり順位が高くなかったものには改善のために、さらなる施策と資金投資が考えられます。
今後1位を目指せるのか?
全体的にかなり改善されてきています。「観光立国」を目指す安倍首相が声を上げ、様々な指標から改善していけば、世界経済フォーラムの観光競争力ランキングで1位だけでなく、2020年の目標である4000万人という数値も達成できるのではないでしょうか。