冬のレジャーの代表とも言えるスキーやスノーボード、一昔前と比較して国内の客足が遠のいている傾向があります。
一方で、海外からはスキーやスノボーを目的に日本を訪れている人の数が増えています。そこで、スキー場におけるインバウンド対策がどれほどの効果を持っているのか見ていきましょう。
昔は良かったが、今は衰退している
観光庁によると、日本国民一人当たりが旅行やレジャーにかける費用は継続して減少傾向にあります。 この傾向はスキーやスノボーというレジャーにも表れており、国内スノーリゾートでは厳しい現状があります。 1998年に約1800万人に到達したスキー人口も、2013年は約770万人となり、実にピーク時の約4割にまで減少しています。 このように、1990年代にブームとなって人気が高まったものの、2000年代には衰退の一途を辿ってきました。
インバウンドのおかげで、伸びている
このように厳しい国内需要の減少を抱えているスノーリゾートですが、海外からの集客に目を向けることで再び盛り上がりを見せているスノーリゾートもあります。 神戸市の「六甲山スノーパーク」では、イスラム教徒の旅行者向けに礼拝所を設けたり、ハラルフードを導入したりしたことが功を奏し、2008年には600人だった外国人客が2014年には1万6750人になるという急激な増加を実現させています。
スキーリゾートのインバウンド対策
インバウンド需要の高まりは政府も認識しており、対策を行うことで外国人客の集客効果を高めようという動きがあります。 スノーリゾートを冬の訪日観光の目玉にすることを狙いとし、2つのモデル事業に500万円ずつの補助金を給付して訪日客対策を行い、成果が見込まれる対策はモデル以外のスノーリゾートでも字視される予定です。 また、交通手段においてもインバウンド対策は行われており、スノーリゾートに足を運びやすいよう増便や臨時便の運行などが行われています。 首都圏からのアクセスの良さも日本のスノーリゾートの魅力の一つと捉え、積極的なインバウンド対策が行われています。
外国人をどれだけ集客できるかが鍵
個々のスノーリゾートだけでなく、観光庁も国を挙げて取り組んでいるスキースノボーへのインバウンド対策。 数字の変化から、外国人を集客することがこれから先どれほど重要になってくるかは一目瞭然ですね。日本国内でのスキー人口は減少傾向にありますが、そんな時だからこそインバウンド対策で再び活路を見出すことが出来るでしょう。