訪日外国人観光客は年々増加していますが、爆買いという言葉も生んだ買い物を中心とした「モノ消費」から、日本ならではの体験そのものに価値を見出すという「コト消費」へと消費行動が変わりつつあると言われています。
そんな体験型サービスに代表されるコト消費ですが、お茶や書道等、日本の伝統文化の体験等から始まりかなりマニアックなサービスも登場し、訪日外国人観光客の人気を集めています。
ロリータファッションガイドによる原宿カワイイツアー
都内の観光スポットといえば原宿が挙げられますが、その原宿を中心にロリータファッションのガイドが「おすすめカワイイスポット」を案内する話題のツアーが2018年春に始まりました。 同ツアーのガイドはロリータファッション愛好家が務め、日本オリジナルのカワイイ文化を体験することができます。 ツアーは主に訪日外国人観光客を対象にしていますが、英語通訳によるサービス 同ツアーは主に訪日外国人観光客を対象としており、ガイドとは別に英語通訳により通訳サービスを受けることができます。
参考:https://www.work-master.net/2018126463
江戸隠密 武蔵一族
NINJAといえば世界的に知名度が高く、ドラマやアニメのモチーフにもなる等、人気 そんな忍者の世界に足を踏み入れ、忍者としての基本技術を真似日体験できるツアーが人気です。 ツアーを案内するのは徳川幕府に隠密として265年間仕え、今も修行を続けている武蔵一族です。 武蔵一族は伝統文化を伝えることを目的に、修行の一環として武術、忍術を通して心のあり方を伝えるとともに、忍者の衣装を着用し、手裏剣投げ、吹き矢などの基本技術の体験によって多くの人に伝統を伝え、国際親善と交流を図っていこうと考えています。
参考:https://musashi.ninja/
今やポップカルチャー!渋谷ガングロカフェでガングロ体験
こんがりと日焼けして目の周囲を縁取りするような特徴的なメイク・ガングロが一斉を風靡したのは1990年代後半から2000年代前半。当時のコギャル文化を象徴するガングロは海外からは日本発のポップカルチャーとして注目されています。 ガングロギャルの聖地・渋谷に店を構える渋谷ガングロカフェを舞台に本物のガングロギャルと交流が出来るこのツアーはガングロギャルのメイクでプリクラを撮影したり、パラパラのダンスショーを楽しんだり、まさに日本オリジナルな体験をすることができます。
参考:https://www.govoyagin.com/ja/activities/japan-tokyo-gyaru-make-up-and-purikura-shooting-in-the-new-ganguro-cafe/3207
マンガの書き方を学ぶ
アニメやマンガは日本が世界に誇る文化です。外国人の中には日本のアニメやマンガがきっかけとなって日本文化に興味を持ったり、訪日してみたくなった、という人も少なくありません。 中野駅から徒歩5分、マンガスクール中野はマンガやイラストの書き方を学べる専門校として初心者から経験者まで多くの人が通っています。 マンガスクール中野が外国人向けに提供している「Learn Manga in English」は日本のマンガの書き方を英語で学ぶことができるツアーとして大人気です。 講師を務めるのは小学館「ちゃお」にて人気を博した「愛天使伝説ウェディングピーチ」等の連載作品で知られる谷沢直先生。 キャラクター作成の方法から鉛筆による下書き、ペン入れ、ベタ、スクリーントーン貼り等、日本のマンガのテクニックを学ぶことができます。
参考:http://english.nakanomangaschool.jp/index.html
広がるコト消費の可能性
2020年に訪日外国人観光客4000万人を目指している日本ですが、東京オリンピック・パラリンピックという一大イベントを終えた後にも引き続きインバウンド市場の拡大を目指すためには新規に日本を訪れる外国人観光客の獲得もさることながら、既に日本を訪れたことがある外国人のリピーター化が欠かせません。そのためにはコト消費の提案が欠かせません。 コト消費、というと特徴のある何かが必要、と考えがちですが、今回ご紹介した事例のように以外なところにコト消費のアイディアが転がっているかもしれませんね。