外国人観光客が日本を訪れる前に期待していることの一つとして、温泉に入ることが挙げられます。
観光庁の調べによると、日本に訪れた外国人観光客のうち、およそ3割の人が温泉に入浴することを期待して訪日することがわかっています。
しかし、まだまだ日本の温泉施設では、刺青やタトゥーについて寛容でないのが現実です。
そんな温泉施設のタトゥー問題について今回は詳しく見て行きたいと思います。
およそ7割の温泉施設がタトゥーの受け入れを拒否!?
タトゥーの入浴拒否の割合
観光庁が温泉施設に行ったアンケートによると、およそ7割の温泉施設がタトゥーの入った人の入浴を拒否しており、そのうちおよそ1割は条件付きでの入浴を許可しています。 ちなみに条件付きのところは、タトゥーの入っているところをシールで隠すなどのもののようです。 このように日本の温泉施設では、タトゥーのある人はなかなか気軽に温泉に入ることを楽しめないのが現状となっています。
入浴拒否の理由
また、今回のアンケートでは、タトゥーの人に対する入浴拒否の経緯についても集計されており、こちらは約半数が風紀、衛生的に自主規制しているという回答になりました。 日本人のタトゥーに対するイメージが良くないことも関係しているのでしょうね。 では、外国ではタトゥーはどのような扱いなのか見て行きましょう。
日本に比べて寛容?外国でのタトゥー事情
今回は日本と外国のタトゥー事情を比較するために、アメリカを例にして見て行きたいと思います。 2013年にアメリカのPew Research Centerによって行われた調査によると体のどこかにタトゥーをしている人の割合がアメリカ国民全体で14%、18歳-25歳では36%、26歳-40歳では40%になることがわかりました。 ちなみに、日本では全体のおよそ2%しかタトゥーを入れている人がいないので、アメリカではいかにタトゥーを入れている人が多いかわかりますね。
外国人のタトゥーへの対処とは
温泉に関してはもともと日本固有の文化である点と、日本でのタトゥーの浸透率を考えると現状の受け入れ率が少ないことはある程度仕方のないことかもしれません。 しかし、外国人観光客において入浴にニーズがある以上、対処していくべき問題であることも確実です。 観光庁はこの問題に対して、シールを貼っての入浴や、入浴時間帯を分けることでの対処などを各施設に促しています。 しかし、施設側の対処とともに、日本人に根付いているタトゥーへのイメージを変えることも同時に大切になってくると思われます。 利用者の相互理解が深められるような対策が始まるといいですね。