2020年は東京オリンピックを控え、インバウンド4000万人を目標に盛り上がるはずの日本でしたが、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のために東京オリンピックの延期が決まり、日本だけではなく世界的に人や物の移動が制限される事態となっています。
このようにインバウンド減少に直接的な影響を及ぼしているCOVID-19禍ですが、実際に来日した、来日を予定していたインバウンドはどのように考えていたのでしょうか?
COVID-19がインバウンド客に与える影響は?
アンケートは空港から宿泊施設間で手荷物の当日宅配を行っている株式会社 Airporterが過去のサービス利用者を対象として行なわれていました。 調査は2020年3月23日-2020年3月29日にWebアンケート調査(チャット形式)で行われています。 この記事ではアンケート結果の一部を抜粋して紹介します。
2020年の来日予定はどうなった?
まず、2020年に来日を予定していた、または来日済という解答がどのくらいあったのか見てみましょう。
・来日予定あり 83%
・来日予定なし 17%
アンケート対象者が過去にAirporterを利用した層ということもあり、訪日旅行への興味は一般よりも高め、ということが考えられます。 来日予定がある、または来日済という解答が8割を超えました。
来日予定はどうなったのか?
来日予定があった、という解答をした人たちにその予定がどうなったのか、を聴いてみました。
・予定を延期した 35%
・キャンセル 19%
・来日済 46%
調査を実施したのは2020年3月下旬ですが、回答者のおよそ半分となる46%が既に来日済でした。COVID-19が顕在化したのが1月中旬あたりですが、その時点ではまだ中国からの渡航制限等は行われておらず、春節休暇に来日を予定していた人たちがそのまま来日したということが考えられます。 予定を延期したという回答は35%、キャンセルしたという回答が19%となっています。 このうち延期、中止の理由としてCOVID-19を挙げたのが79%とやはり大きく影響したことがわかります。 1月下旬時点ではCOVID-19がここまで世界的に拡散していくと予想した人は少なかったのではないかと思いますが、この段階で来日予定をキャンセルしたという判断は正しかった、と言えます。
衰えてない来日への意欲
本来、楽しみにしていたはずの来日をキャンセルしたのは苦渋の決断だったのではないでしょうか? 来日を延期、中止したと回答した人は今後来日する予定はあるのでしょうか?
・今後来日予定がある 97%
97%とほとんどの人たちが今後来日する予定があると回答しています。思わぬ事態でキャンセル、予定の延期をしたものの、状況が落ち着いた時点で改めて来日したい、という意向を持っている人がほとんどです。 旅行業や飲食業などを中心にCOVID-19禍の影響は様々な分野に及んでいますが、多くの人たちが来日に強い意向を示しているということは明るいニュースと言えるのではないでしょうか?
来日するとしたらいつ?
では、仕切り直して来日するとしたらいつ頃という人が多いのでしょうか?
・2021年中 約38%
・2020年10月~12月 約23%
来年に来日、という意向を持っている人が多いという回答でしたが、今年の10月から12月、という回答も23%ありました。 これはCOVID-19禍が落ち着いたあたりで改めて来日、ということのようで、その予測の違いが回答の違いになっているのでしょう。 いずれにしても落ち着いたらすぐに、という人が多いのではないでしょうか。
まとめ
現在、いかにしてCOVID-19禍を食い止めるか、ということが最優先される状況となっており、私達にできることは非常に限られています。しかし、今回のアンケートを見る限りでは状況が落ち着いたあとにはまた多くのインバウンドが来日することが期待できます。 今は厳しい時期ですが、来たるべき日に備えてしっかりと準備をしながら過ごしてみてはいかがでしょうか?