SNSを介してプロモーションやマーケティングを行う、インフルエンサーマーケティングはSNSの流行とともによく使われるようになりました。
インバウンド向けにも活用されることの多いインフルエンサーマーケティングですが、実際に実施した結果についての調査が行われました。
インフルエンサーマーケティングの実態
この調査は株式会社Gushcloud Japanと株式会社D2Cが共同で実施したもので、調査の概要は以下のようになります。
調査対象:広報、マーケティング、プロモーションの業務に携わっている人
・日本に本社がある企業でBtoCマーケティングを担当
・地方自治体や官公庁に勤務し上記業務を担当
回答者数:約1,569名
・国内のみ担当者: 1,030名
・海外/インバウンド担当者: 539名
では、さっそく調査の結果を見ていきましょう。
インフルエンサーマーケティング調査結果
まず、インフルエンサーマーケティングを実施した経験についての回答を見ていきましょう。
①実施経験の有無
インフルエンサーマーケティングを実施した経験は企業のマーケターで海外インバウンド担当者が最も高く、61.6%が経験ありという回答でした。同じ企業のマーケターでも国内のみを担当している場合は24.1%と、インフルエンサーマーケティングといえば海外向け、という構図です。 地方自治体や観光庁の広報、マーケ、プロモ担当者からの回答も傾向は同じで、海外インバウンド担当者の31.9%が経験あり、国内担当者からは11.5%が経験ありという回答でした。
②実施目的
インフルエンサーマーケティングを実施した目的としては下記が挙げられました。
・認知拡大 49.6%
・興味換気 45.3%
・理解促進 36.7%
・顧客獲得 29.1%
・見込み客育成 22.8%
まずインバウンドに認知されないと土俵にあがれない、という認識を担当者が持っていることが分かります。
③効果確認指標
インフルエンサーマーケティングはSNS等を経由して行われますが、効果を確認する指標としてビュー数、リーチ等が挙げられています。
・ビュー数 52.7%
・リーチ 42.8%
・認知度 40.5%
・エンゲージメント 40.0%
最終的に購買行動につながるようなケースではリーチ=効果という設定が効果として適切かと思いますが、地方自治体が認知度向上を目的にするような場合だとビュー数が効果を確認する指標として扱われているようです。 エンゲージメントはシェアやリツイート、いいね等、なんらかのアクションを指しています。
インフルエンサーマーケティング、効果はあった?
では、最も気になるインフルエンサーマーケティングをやってみた結果、効果があったのかどうか、という点です。
・とても効果が得られた 12.4%
・やや効果が見られた 42.3%
・どちらとも言えない 36.7%
・あまり効果が見られなかった 6.3%
・まったく効果が得られなかった 2.3%
全体の54.7%の回答が効果を実感しているという内容だったことから、インフルエンサーマーケティングの効果についてはポジティブな捉えられ方をしているようです。
まとめ
インフルエンサーマーケティングが人気になる背景として、マス向けのプロモーションと比較した場合にターゲットを絞れることや費用を抑えることができることが挙げられるのではないかと思います。 インバウンドを対象とした場合、日本のどこに滞在するか、といったような旅行の計画は当然ですが旅の前に行われますので、その段階で認知されていなければインバウンドの誘致などできるわけがありません。 その点、旅行や日本といった特定のジャンルへの興味を持つ層だけにインフルエンサーを経由した情報配信ができれば非常に効率の良いプロモーションが可能になる、というわけです。 今回の調査では約半数がはっきりとした効果を感じていないようですが、インフルエンサーマーケティングのコツは適切なKPIの設定、配信内容、インフルエンサーが適切かどうか、インセンティブが適当か、等が挙げられます。 いずれにしても単発ではなく、トライ&エラーをしながら精度を上げていくことが重要です。